Safari3 beta for Win を使ってみた

Windows用Safariに手を出した。試用環境は、NEC ValueStar の4年モノ（WinXP Home SP2, Pen4 2.6GHz HT, RAM 512M, ）。今の世の中じゃ低スペックに分類されちまうか。それでビジュアル重視のApple製アプリを試す方が間違っているかも知れない。

ともあれ。

Windowsの中にいるくせにMacっぽい外観がよい。

そしてMacで慣れたショートカットが使えるのがよい。

　何よりステキなのが、フォントスムージング –つまりアンチエイリアス。以前から Windows で大きなフォントがガチャガチャになるのがものすごく不満だったのだけど（Vista では改善されてるのかな？）、Safari で見るとそれなりにきれいに表示される。（当然本家Macに比べると無理矢理な感は否めない。）

　なんと言っても本家Safariを見慣れてしまうと、ツールバーの高さ一つ取っても寸詰まりな感じがするし、なんとなく違うんだけど。しかも設定画面とかが出てくる時のアニメーションもカコカコしてるし（スペックの問題か？）、ヒラギノがないという致命的な問題でやはり美しいとは言い難い（ゴシックだと太すぎて文字に迫力がありすぎるｗ）。が、他のブラウザに比べたらぱっと見はかなりいけてると思う。しかもIE6と比べると描画がかなり速い（気がする）。Firefox2と比べるとちょっと速いぐらい？（全て自分の体感のみが頼りの評価ですので当てになさらぬよう。）

見た目の違いを比較すると、このブログのトップは

IE

Firefox

Lunascape x Gecko

Lunascape x IE

Safari

拡大してもまだ小さいからわかりにくいけど、こんな感じ。大きなフォントががちゃがちゃしないのは、ブログの見た目を大きく左右すると思う。これだけでも満足。

　まあ、そうは言ってもテキストボックスへの日本語入力が相変わらず厳しい時点でとてもじゃないけどデフォルトにはまだできない。これはこれから改善されるか。

　そして、日本語入力が改善されたとしてもやっぱり痛いのが、私にとっての Safari 最大の弱点であるタブ関係のカスタマイズの「できなささ」。Mac版 Safari2 では色々プラグインを組み合わせてなんとか頑張ってるけどそれも今のところできないし（あ、よく調べてないからできないかどうかは分からない。正確にはやる気がない。せめて安定版になってからやるつもり）、そもそも Windows では数多のタブブラウザが存在するわけで、何もそこで頑張って無理矢理カスタマイズする必要があるか？という気分になる。

　このように「何もそこまで…」という気分になる裏には、デザインのありがたみの低さがある。私にとって、Mac を使っている時は、OSX と馴染むデザインであるか否かもそのアプリをメインで使うかどうかを決める重要なポイントになる。が、Windows は元々あれなので「OSX に馴染む」という概念は存在しない。自分が Mac に後ろ髪引かれながらも家では Windows を使わざるを得ないという状況だから、Windows の中に Mac 的な何かがいればそりゃあ嬉しい。けど、一旦 Windows に頭を切り換えてしまえば「デザインの良さ」の方向性は OSX 的美しさに限られはしないのだ。普段使っている Lunascape も Windows で使うものとしてはなかなかいいデザインだし、スキンも豊富。だから Windows においては、Safari 本体の見た目の良さもタブ周りの不便さを圧してまで使う理由にはならない。

　と、まあ、結局満足なのか不満なのか自分でもよく分からないのだけど、今のところデフォルトになる予定はないもののサブ的存在としてはとてもありがたいと思う。Lunascape より動作が軽いし、なんと言ってもレンダリングがSafari的だから、Macでデザインされたサイトをそれらしく表示してくれる（ヒラギノがないから完全じゃないけど）。それだけでも Windows版 Safari の存在意義になり得る気がしてしまうのはただの Apple マニアだろうか。